舞台「〇〇な人の末路~僕たちの選んだ××な選択~」感想

 舞台「〇〇な人の末路」月Side、海Sideともに、本当に良き舞台でした。ただ新型コロナウイルスの影響で、後半の公演がほとんど中止になって、千秋楽もきちんと迎えられず、とても残念だったし、ちょうどROTでこの舞台にかける4人の取り組みや想いを知ったから余計に惜しかったです。でもでも、幸運にも観劇できた人にとっては、記憶に残る心打たれる作品だったと思うので(少なくとも私はそうだから!)、この舞台がまた何らかの形で見られるだろう、あるいは、何か別の形かもしれないけれどどこかでこの舞台が生きていくんだろうと思っています。

 1回ずつしか見ていないから、間違っていたら申し訳ないけれど、観劇後興奮して記憶と感想を書き留めていたので、今更ながらここに残しておこうと思います。

 

ネタバレ含む----------------------------------------------------------------

 

 

~はじめに~

 

 2/22(土)昼公演で月Side、夜公演で海Sideを観劇しました。私、ジャニオタ歴が浅い宮田担のため、舞台といえばドリボ!帝劇!で、ほとんど他の舞台に入ったことがなかったから、東京グローブ座に入ってまず、思った以上に会場がコンパクトで距離感にびっくりした。後ろの方でも肉眼で表情が見えてしまう!!!!いいのこんな贅沢???!!という感じであった。何せ最後にキスマイフットツーの皆さんにお会いしたのが、京セラのビスタ席だったからなぁ。

 

 取り急ぎ、ビジュアルについては、横尾さんの足長!!!スタイル良!!!というのと、千ちゃん端正なお顔立ち!!!!(ひそかに千ちゃんの暗めの髪を願っていたので)黒髪見れてうれじい!!!!というのと、ニカちゃん手足指長!!!!だからかなんだかえっち(どうもすみません)若干刈り上げ健在だけれども髪型好みです、ありがとう!!!!というのと、宮田くんの笑顔はおひさま!!!!肌白!!!!もう!!もう!!!ほわほわ!!!!という感じで、申し分なかった。近いこそ肉眼で分かって、一般人との違いが明らかだった。衣装もぞれぞれに合ってて最高だったな。宮田くんの(たぶん)「白タートル」「チェックのチェスターコート」「黒のタイトめパンツ」は優勝。

 それから、噂には聞いていたけれど、おうちとラーメン屋さんの回転セットが可愛らしかった。何かしらのグッズにしてほしかったな。

 

 

 

~月Sideと海Side両方を観劇して~

 

 横尾さんと宮田くん、千ちゃんとニカちゃんが同じ役柄を演じてはいるんだけれど、その役柄にそれぞれの個性が乗っかっていて、どちらも「敏幸」「陽左志」には違いないんだけれど受ける印象が結構違った。横尾さんが演じる敏幸は、しっかり者でまっすぐなお兄ちゃん、宮田くんが演じる敏幸は、優しくて朗らかなお兄ちゃんという印象を持った。最初に月公演から見たので、横尾さんの敏幸を見て宮田くんが演じるのをどうしてもイメージしづらい部分があったんだけれども、同じ「敏幸」なんだけれど、海Sideの「敏幸」は良い意味で宮田くんらしさが出ていて、安心した。観劇後パンフレットを読んで、横尾さんが、『演技のニュアンスは自分を出してもいいだろうし、だからこそ僕が演じる敏幸と、宮田が演じる敏幸の選択が変わるのでは、とも思います。』『自分の人生経験を生かして、敏幸を作り上げたい』と話していて、全力でそれ!!!!ってなった。それぞれの経験が演じる役柄の隠し味みたいになってて、お話や役柄によっては自分を押し殺さないといけないものもあるかもだけれど、この舞台ではそれが良い意味で活きていたのかなと思う。

 

 前半は月Sideも海Sideもほとんど同じように話が進んでいきました。ただ細かい部分なんだけれど、寝室でこの音楽いいよみたいな感じで敏幸が陽左志に音楽聴かせるシーン、海Sideではイヤホン、月Sideではヘッドフォンではなかったかな。そこに誰かの何かこだわりがあったのだろうか。それによって醸し出される敏幸と陽左志の間の雰囲気も違ったように思えた。あと個人的には、片耳ずつイヤホンをして音楽を聴くニカ宮に悶えてしまったので(不純な目で見ていました。すみません。)、気になります。ほかにもここが違ったよ!というのがあれば興味深いので知りたいな。

 

 コメディパートは楽しかったな。そもそもコメディ要素あると思ってなかった。わかりやすく笑ってください!というパートが用意されていて、思いっきり笑っていいんだなって思えて、シリアスな部分とのメリハリがあって良かった。まゆこちゃん最高だ(見てるときは全く思わなかったけれど、文字に起こすと、まゆこというとパララブ思い出すね。)。横尾さんのシュールさ、千ちゃんの勢いの良さ、宮田くんの独特な言い回し(ここは唯一敏幸ではなく、宮田くんであった。)、ニカの間の取り方と、それぞれの得意分野が生きていた気がして、脚本すごいとなった(知らないけど。)。私的優勝は、お母さんからプレゼントがスク水だった件です。

 

 個々への感想だと、普段光の塊のニカ千が過去の過ちを抱えている陰のある役になりきってて引き込まれたし、過去の過ちが敏幸に知られちゃうかもってなったときの動揺とか葛藤の表現がすごかった。横尾さんは、最後の目が見えるようになった瞬間、まさに目に光が入ったかのように見えた。目に涙をためて喜びをかみしめているようで素晴らしかった。感動した。あとカメラの持ち方印象的だったよ(ROTの密着でこだわってた箇所だったよね。)。宮田くんは、陽左志やお父さんにかける言葉がすごくあったかかったなぁ。セリフ忘れっちゃたけど、お父さんと会って陽左志がお父さんを責めてるときにかけた言葉が特に好きだった気がする。やすらぎの公次兄ちゃんでも思ったけど、宮田くんが演じる役、発する言葉は、とってもあったかくてぽかぽかひだまりのようなんだよ。全盲の役難しかっただろうけど、横尾さんも宮田くんも本当に自然だったな。

 

 あと、電気屋さんの占いが最後まで気になったんだけれど、占いによると、海月が敏幸一緒になるためには、海月は敏幸に3か月間気持ちを伝えてはいけなかったんだよね。月Sideでは、あいらちゃんと親しくなっていく敏幸の姿に気持ちを抑えられず、海月は2か月半で想いを伝えてしまった。結果、敏幸はあいらちゃんを選んだ。一方で海Sideでは、3か月経過後に想いを伝え、敏幸と海月は結ばれた。月Sideの物語でも、3か月後に伝えていたら、敏幸は海月の気持ちに応えられたのかな。どうなのかな。「〇〇な人の末路」は各々の選択によって運命を選択していく物語で、運命が定められるような「占い」は意識すべきではないかもしれない。けれども、これも海月の選択だったわけで、写真のモデルと会うことを選んだ月Sideの展開、お父さんと会うことを選んだ海Sideの展開のなかでも、海月どこかで違った選択をすれば、結果は異なっていたかもしれないと思う。てゆうか、書いてて思ったけれど、みつきって「海」「月」って書くんですね。(あとあと、宮田くんの敏幸、海月ちゃんに触れられたときそわそわしてて海月ちゃんのこと好きなんだろうなっていうのが伝わってきて可愛かったなぁ。)

 

 最後の末路としては、どちらも違った形のハッピーエンドだったよね。確かにお父さんをとるか、写真のモデルの子との面接をとるかの選択は、この2つのお話の大きな分岐点ではあった。でも2通りの展開に分かれた後も、それぞれが迷って必死に考えて責任を持って選択を積み重ねた末路だったから、この2つの末路が生まれたんじゃないかなと思う。

選択をするってとても難しいし体力を使う。選択することは何せもう片方を選択しないことでもあるからな。人って迷って選択して、後であーやっぱりこっちが良かったかもしれないと後悔しがちだよね。選択した今を受け入れて一生懸命生きる敏幸と陽左志を見てたら、自分が選択をした今を大事に思って生きてゆきたいと思ったよ。

 

 最後に、カテコのニカ宮が最高にキュートでした!!!いたずらっ子で素直じゃないでもじつは甘えたがり弟ニカと、若干ニカにあたりが強いし口悪いんだけど結局受け入れてあげる優しいお兄ちゃん宮田くんだと思ってるから、ニカ宮は推しコンビなのです。

何回か出たり入ったりしてたけど、毎回宮田くん各方面ににっこにこの笑顔ておててふりふりして、丁寧にお辞儀して、見えなくなる寸前まで手を振っていて、やはり宮田くんは最高のアイドルだな!!!!!と思ったよ。ずっと敏幸だったので、素の宮田くんを見られて安心したな。

 

 ちょうど観劇前日にROTが放送されて、ネタバレになっちゃうかもだから見ていかなかったけれど、翌日に見て、4人がいっぱい悩んでこの舞台を作り上げたことが改めて分かりました。本当に素敵な舞台でした!!!!ありがとうございました!!!

 

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